ハンググライダーは基本的に山頂にある離陸場(テイクオフ場)の下り斜面から走って飛び立ちます。
グライダーは前から風を受けると揚力が発生します。
下り斜面を走ることで徐々に風を受け、グライダーと人間の重さを支えるだけの揚力が発生して空を飛ぶことができます。
風が強ければ簡単に飛べるというものではなく、風が強すぎるとコントロール不能になりリスクが高まります。
無風もしくは秒速5mくらいまでが適度な風速です。
適度な風向風速の中、テイクオフ場の下り斜面でグライダーを正しく保持し、適切な姿勢、適切な力加減で走ることで安全に飛び立つことができます。
この安全なテイクオフ方法を学べるのが日本ハング・パラグライディング連盟公認インストラクターがいるハンググライダースクールです。
さて、テイクオフ場の下り斜面は2種類あります。
ひとつは「自然斜面」、もうひとつは「ランチャー台」です。
「自然斜面」は文字通り、自然に出来た下り斜面のこと。
十分開けていてテイクオフに適した傾斜の斜面にテイクオフ場は作られることが多いですが、途中から斜度が変わったり傾斜が緩い場所もあるので十分な加速が必要です。
自然斜面のテイクオフ
「ランチャー台」は切り立った場所に10mくらい突き出した板のこと。
適切な傾斜で作られているので飛び立ちやすいですが、長さが限られているので適切なテイクオフをしなければなりません。
ランチャー台
日本にあるテイクオフ場のほとんどがこれらの下り斜面を使ってテイクオフします。
これらの他にも、グライダーや人間に括り付けたロープを引っ張ることでグライダーを加速させる「トーイング」というテイクオフ方法等もありますが、詳細はまた別の機会に。